<これ、私の散歩いぬ(初代)です>
あなたも、腰や、バッグにぶら下げて、
一緒にお散歩できるワンちゃんを作りませんか。
今回作る散歩犬です。見やすいように毛の色を緑にしました。名前は”べーちゃん”。(ベジータから)
制作は、一週間くらい。早い人は2,3日でできるかも。
材料と工具
1、指サック
必ず使います。二つあれば、親指、人差し指が守れます。もちろん、針を刺さないことに越したことはありませんが、夢中になると刺しちゃいます。まあ、ワンちゃんにかまれたと思えば、さほど痛くもありませんが。
だいぶささくれ立ってますが、針をサックの端にあててさす癖があるのでこんなになってしまいます。
2、針
たいてい2本でワンセットです。
レギュラーか、細めの針を使うことが多いです(極細を使ってます)。数本あるといいですね。
大きい作品では太い針も使います
針は必ず(?)折れるので、調味料のビンなどに集めましょう。安全第一です。
普段は、梱包用のビニールクッションにさしています。
3 フェルト
左のがベース。体の肉、いや、芯を作ります。色はありません。
右側のが、アクリルフェルト(表皮用)
ウールよりまとまりやすく、丈夫ですね。植毛のときにも欠かせません。ほしい色の数をそろえましょう。
5、プラスチックアイ(目になります)
黒いだけの目と、瞳のふちが透き通ったクリアのタイプがあります。
クリアは、ひょうきんな感じかな。
これは手芸屋さんでいろいろサイズがあります。今回は4ミリくらいでいいでしょう。
6、ストラップセット
埋め込むピンと、ストラップがセットになっています。別々でもかえます。ストラップはヒャッキンで探してください。
7、工作台
売ってるものは10センチ角くらいのウレタンの台。
固めのスポンジでもいいでしょう。
下がブラシ状の台もあり、これだと安心して細かい針作業ができます。
後は、目だまを入れるときに使う、目うち状のもの、ボンドなどが必要になります。
制作
<スケッチ>
大雑把なメモでかまいません。全体のバランスや大きさをつかむ必要があります。
<ベース制作>
頭は大きめに作っています。思い切ってデフォルメしましょう。
実際には、部分ごとに作り、後で結合させるので、結合部分は刺し残しておきます。
胴体になる部分。円柱ですね。のり巻き感覚で中から刺していきました。
首、足、尾など結合部分は刺し残します。
もしゃもしゃの状態を残しておきます。
左上は前あしとしっぽ。左下は後あしとその付け根部分。
大きさはスケッチよりずっと大きいですが、これから刺し固めるうちに小さくなります。
足や尾など細いものは要注意です。指で挟んで押し付けながら刺します。
サックの端にあてがうように、また一方の指の方に針先が向かないよう。
針先はなるべく刺しているフェルトの外に出ないようにすれば、安全です。
頭部
指で押さえ、硬軟のバランスを確かめましょう。
あまりスカスカのところはよく刺して、へこむ場合は
ウールをつけ足してください。
ここで目の位置を決めましょう。仮なのでボンドはつけません。
これで胴体との結合部分が決まりますが、その部分は刺さずに
残しておきます。結合部分は結合するときにさし固めます。
マズル(口吻、口回り)をつけて立体感を出します。
あまり犬の感じではありませんが・・ここで、植毛しましょうか。
口周りから始めます。アクリルウールです。
頭の部分が終わりました。
ちょっと変わってますが、わかりやすいかもしれなので、背の方はグリーン、
おなか側を薄いブルーで覆うことにします。
自由に遊んじゃっていいでしょう。
植毛は何回かに分け、ムラにならないように刺していきます。
何やらカッパみたいですが。
次は胴にかかります。
ちょっとメモを書いておくといいでしょう。
前から見た肢の位置です。
頭部とおなじように、硬さのバランスを調整しつつ、刺し固めていきます。
表面を刺すというより、芯の部分を固める感じですね。
針先を表に出さず、微妙に向きを変えながら固めます。
固める部分を押えながら刺します。指を刺さないように。
それをポイントを変えつつ繰り返します。
◎背と腹を決める
よく全体を眺めて、部位を決定しましょう。好きな形でいいのです。失敗はありません。
ちょっと長すぎたと思ったら、取り除くか、上下に抑えて内部を刺し固めれば縮まります。
◎オプション
ちょっと思い付きで、足の結合にタコ糸を使ってみることにしました。
この過程は省いてもかまいません。
◎コーティング
おなかの側は最初ピンクをかぶせるとリアルになりますが、頭部にあわせてブルーにします。
背中はグリーンですね。もちろん、あなたはあなたの色でいいんですよ。
頭部同様、数回に分けて、全体が均一になるように刺してください。
◎頭部との結合
ストラップをつけたい場合、ピンを埋め込む必要があります。
私は、フェルト球をアンカーにして埋め込んでいます。
やり方は工夫してください。
◎フェルト球と一緒に頭部を結合します。
どうでしょう。うまくできましたか。いや、失敗はないのです。
今は変だと思っていても、次第になじんでくれば、
大切な自分だけのワンちゃんになるのです。
たとえ家族がなんといって、わらおうともです!
ごらんなさい。
わたしの散歩いぬは、今のところ完全にカッパです。
甲羅をつけたら似合っちゃうんだろな。
◎肢と尾っぽ
結合用のタコ糸を通しておきました。今まではやっていませんでしたが、今回のアイデアです。
手先の糸に結び目を作ます。
ストッパー用のフェルトを巻き付ける。
玉にする。
手を作る。
同様に繰り返します。
足先からコーティングします。
できました。ふーっ。
いよいよパーツを合体させましょう。
前あしを結合。位置を直せるのは今です。タコ糸を通しなおすだけです。
後ろ足ですが、長すぎるので調整します。大工道具でほぐしています。自分でも作れます。
後ろ足の結合。内側をしっかり刺します。
外側を刺します。
爪で押しながら刺しています。
一応合体終了。
ポーズの調整と整形です。
次回、耳、口回り、目の表情などの仕上げに入ります。お楽しみに。
◎ 耳をつけよう
片耳の量です。やや多めかもしれません。小さめに作るといいでしょう。
三角にまとめていきます。
あわせて大きさのバランスをチェック
耳の厚さを調整するときも押して刺す。針先に要注意です。
できました。
内側の毛もつけておきます。強く差すと、耳の外側に毛が出てきますから注意。
つける位置はなかなか難しいです。私は一回では決まりません。
横からです。
うしろです。
◎ 表情つくり
一応パーツの合体はしましたが、まだ、表情を作っていません。
いわば魂が入っていないわけです。(チョっと気張りすぎか)
制作のほんとうの感動はこれから。
まず鼻をつけましょう。黒のアクリルを使っています。黒いセーターを少しむしったってかまいません。
口元も作りましょう。針先ですくい、からめつつ刺します。
目を入れる工程は、ある意味、一番つらい作業になります。
仮止めした目を取り外し、凹凸をつけます。
眼窩をつくるわけです。爪の先で押しながら刺すと簡単にできます。
力加減でいろんな表情が生まれます。ちょっとした工程で、印象はだいぶ変わりますね。
左右の目の感じの違いが分かりますか?
両目ができました。ボンドでつけましょう。
出来ました。一応これで完成にしましょう。
◎ 黄色い根付のストラップをつけてみました。
途中で、どうなることやらと心配しつつの制作でしたが、
やはり出来上がってみれば何とかなるもので。
もっともそう思っているのは私だけなんでしょうが、いいのです。
自分の犬を作っているのですから、だれにも迷惑は掛かりません。
大いに冒険して、たのしい制作を続けましょう。
今回針を折ったり、指をさしたりした方も多かったはず。
その分、作品に命が吹き込まれています。
特に初の作品はどんなに失敗だと思っても大切に。
散歩いぬですから、いっしょに散歩してください。
きっと大喜びです。